妄想歌詞評 キリンジ「エイリアンズ」(2017年4月 「ふらんす」に寄稿)

キリンジファンの怒りを買うこと必至!? 笑って読んで〜。許してつかぁさい。
豊﨑由美 2026.08.21
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あれ、誰得かといえばトヨザキ得なんですね。というのも、わたくし、のん(能年玲奈)さんのこともキリンジのこともエイリアンのことも大好きだからなんであります。三者それぞれの好きな理由を挙げていく紙幅はないので、エイリアンに限ってご説明いたしますと、映画『エイリアン2』のラスト、リプリーがエイリアンのクイーンを殺す場面で憤怒の涙を流した、そのくらい愛していると思し召されよ。

 だってね、前作でリプリーが体内に宿すはめになり、『エイリアン2』ではそのチェストバスター(エイリアンの赤ちゃん)に腹を突き破られる悪夢を繰り返し見ることから暗示されるように、クイーンはリプリーの“子供”なんです。その証拠に、リプリーと対峙したクイーンは、小首をかしげるんですよ。「ママ?」、クイーンの心の声を聞き感動の涙を流したのは、トヨザキだけではありますまい。なのに、火炎放射器みたいな武器で攻撃した挙げ句、宇宙船のエアロックから外に放り出しやがったんであります。許すまじっ! わたしがリプリーならクイーンと仲良く地球に凱旋し、気にくわない連中はかたっぱしから殺戮し、北朝鮮みたいな独裁惑星にしちゃうのになあ。INEモバイルのCMで流れているキリンジの名曲「エイリアンズ」の歌詞はその願望を実現してくれているのです。

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